【お酒の怖さ⑧】老婆に救われる

〜老婆との出会い〜

 

万引きを犯し、家を飛び出した私…

 

私は丸2日、実家から10分も掛からない

公園で息を潜めていた…。

 

体育館の非常階段の踊り場だった。

 

屋根があった為、何とか直射日光は

避けられた。

 

しかし、蚊には刺されまくった…

 

お腹がすいたら、近くの激安スーパー

に行き、6個100円のたこ焼き🐙を

買って、飢えを凌いだ。

 

残金は300円。

 

クレカのショッピング枠も、

千円を切っていた…

 

スーパーの脇の資材置き場みたいな

場所で、人目を避けて、たこ焼きを

ムシャムシャ食べながら、

チューハイを呑んでいた…

 

すると、何か、みすぼらしい老婆が

ゆっくりと私に近寄って来た…。

 

最初はホームレスかな?と思ったから、

煙たかった…

 

だが、そうではなかった…

 

私のそばにゆっくり座ると、

煙草にライターで火をつけ、

実にうまそうに煙をくぐらせる老婆、

何かカッコよかった…

 

『兄さん、今日は休みかい?』

 

オバアは私に初めて口を開いた。

 

『はい。今日は体調が悪くて…』

 

私はワケのわからないウソをついた。

 

オバアは全てを見抜くような眼で

私を見つめていた…

 

『そうかい。そうかい。』

 

『でも、兄さんが座っている場所は毎日私が座っている場所なんだよー。ま、今日は良いからさ。座っときな。』

 

そう言って、オバアはおもむろに

立ち上がり、店内に入っていった…。

 

10分後…オバアは買い物袋を下げて、

また戻ってきた…

 

そして、袋を私に差し出した。

 

『お腹すいてんだろ?食べな。』

 

オバアは私にそう言った。

 

中には、サンドイッチとおにぎり🍙と

チューハイが2本入っていた…

 

『そんな…受け取れません!!』

 

私はそう言ったが、オバアはやさしい表情で、私を見つめていた。

 

『良いから食べな。若いモンは栄養取らなきゃダメだ。』

 

オバアは少し怒った表情になり、

袋を私に押し付けた。

 

私はオバアにお礼を言って、

私はサンドイッチを食べながら、

キンキンに冷えたチューハイを呑んだ。

 

オバアは笑っていた。

 

それから、私はオバアと小1時間くらい話しをしただろうか…。

 

オバアは独り身だった。

 

家はあるが、ココがオバアにとって、

一番落ち着く場所らしかった…。

 

オバアは何故か、私に何かを尋ねることはしなかった…

 

帰ろうとする私に、

 

『兄さんよ、私は、いつもココに居る。辛かったらいつでも来な。』

 

オバアは、たしかにそう言った。

 

私はなんにも言えなかった…

 

ただ、コクリと頷くコトしか出来なかった…

自然と涙がこぼれていた…

 

オバアはすべてを見抜いていたのだ。

 

私はそのオバアの優しさと、

自分の情けなさの狭間で、

公園で泣き崩れていた…

 

翌日、実家に戻ってきた私を、

両親は何も言わずに迎え入れてくれた。

 

私は『復活』を心に誓っていた。

 

48才の夏だった…

 

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【お酒の怖さ⑨】へつづく

【お酒の怖さ⑦】万引きは犯罪ですへ戻る

【お酒の怖さ①】ストロングの恐怖から読む

 

〜この後の就職のお話は、後日【終わりの始まり】にて展開させていただきます〜

 

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