【終わりの始まり㉖】彷徨うオッサン

 

串カツ屋を試用期間の3ヶ月で切られた…

 

その現実を受け止めきれずにいた。

 

私は、洗濯したユニフォーム

(といっても、Tシャツ2枚だけだが…)

を持参して、店に別れの挨拶をした。

 

その後は、大阪(梅田)をひとりで

あてもなく彷徨っていた…。

 

連日のチューハイの爆呑みによって、

私の足もとはフラフラだった…

 

更に、真夏のうだるような暑さ☀️で

熱中症になる寸前だった…🥵

 

 

当時の私は、正直、完全に自分を見失っていた。

 

 

何にも考えていなかった。

いや、考えようともしていなかった…

 

私は、暑さ凌ぎで入った、

ファーストフード店🍔で、

ただ、ぼんやりと求人を探していた。

 

すると、自分が今居る場所から、

歩いて直ぐの場所にある会社で、

求人を募集している事を知った。

 

ロクに下調べもせずに、酒臭いまま、

その会社に向かった。

 

そこは、『クッ○ビズ』という会社で、

飲食店を専門に、人材を紹介・斡旋する

会社だった。

 

私は、完全に冷静さを欠いていたから、

賃金と福利厚生くらいにしか、

目が届いていなかった…

 

一旦、その話を持ち帰って、

妻に相談したりする事も無く、

その場でその会社に登録してしまった。

 

帰宅したその日の晩に、

早速『書類選考』通過の連絡が入った。

先方が面接したいので、後日、奈良まで

来て欲しいとの事だった。

 

正直、『奈良??』って思ったが…

当時の私は奈良に向かう事を選んだ。

 

何故、奈良に行ったのだろうか?

 

わからない…

 

本当にその時の事は覚えていない…

 

土地勘のない奈良に何とか赴き、

どーにかこーにか、現地に辿り着いた。

 

面接当日、何だか胡散臭いオッサンと

話をしたが、正直何にも覚えてない…

 

とてもじゃないが、面接に臨むような

体調ではなかった…

 

とりあえず、その日は帰った。

 

とにかく、早く帰って何もかも忘れて

ひたすら呑み倒したかった…

 

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